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原告側が全面敗訴 沖縄靖国訴訟 - z

2005/02/11 (Fri) 23:01:09

原告側が全面敗訴 沖縄靖国訴訟


小泉首相の靖国神社参拝をめぐる沖縄訴訟で判決を下した那覇地裁法廷=28日午前10時13分(代表撮影)
 
 小泉純一郎首相の靖国神社参拝は憲法20条に違反し、精神的苦痛を受けたとして、県内の戦争遺族ら94人が首相と国に、1人当たり10万円の損害賠償を求めた沖縄靖国違憲訴訟の判決が28日午前、那覇地裁であった。西井和徒裁判長は「小泉首相の参拝による原告の権利侵害、精神的被害は認められない」として、原告側の請求を棄却。2004年3月の松山地裁判決と同じく、焦点の「公的参拝」と憲法判断について判断を避けるなど、原告側の全面敗訴という厳しい内容となった。原告側は控訴する見通し。
 西井裁判長は主な争点として「原告らの権利侵害」について言及。「政教分離規定は、いわゆる制度的保障制度の規定。間接的に信教の自由の保障を確保するものであり、個人の権利を直接保障するものであるという原告らの主張は失当」と述べた。
 また、原告が主張していた「信教の自由」「思想・信条の自由」「宗教的人格権」「平和的生存権」などについても、「強制や制止といった具体的な侵害がない」として退けた。
 戦争遺族の原告らについては「参拝による沖縄戦遺族の精神的苦痛は理解できるが、具体的権利侵害として賠償を求めることはできず特別に扱う理由はない」と述べるにとどまった。
 訴えなどによると、原告らは首相参拝が憲法20条の「信教の自由」「政教分離の原則」などに反し、違憲と主張。戦没者を「英霊」「祭神」として祭る特定の宗教法人の靖国神社を参拝したことで、戦争遺族、宗教者らの「信教の自由」「それぞれの価値観に従い戦没者を思う自由」などが侵害され、精神的被害を受けたと訴えた。
 国側は「参拝は私人の立場で行った。首相参拝で、原告らの具体的な権利や利益が侵害されたものとは言えない」として棄却を求めた。
 沖縄訴訟は2002年9月に提訴。10回の口頭弁論と、過去の靖国訴訟で初めてとなる「現場検証」(進行協議の形式)が1回行われている。
 戦争被害の証言に加え、戦後の補償制度「戦傷病者戦没者遺族等援護法」の適用で日本兵に虐殺、集団死させられた住民らが「準軍属」として扱われ、さらに犠牲者が靖国神社に無断で合祀(ごうし)されている実情なども追及した。
(琉球新報) - 1月28日14時19分更新

Re: 原告側が全面敗訴 沖縄靖国訴訟 - z

2005/02/11 (Fri) 23:02:08

現場検証「何のためか」 怒りと落胆交錯


沖縄靖国訴訟判決での全面敗訴を受け、沈痛な表情で事後集会に臨む原告団=28日午前11時ごろ、那覇地裁前
 
 「最悪の判決だ」「現場検証は何だったのか」。原告側の全面敗訴となった28日の那覇地裁判決。小泉首相の靖国参拝について公私判断を避け、憲法判断にも踏み込まないという司法の消極的な姿勢に、原告側からは激しい怒りと落胆の声が飛び交った。中には「裏切られた気持ち。悔しい」と涙を流す原告も。沖縄訴訟では異例の現場検証が実施されたが、原告からは「裁判官は何のために現場まで行ったのか」と無念さをにじませた。一方、参拝推進派は「極めて妥当な判決」と評価した。
 「最低だ」「ペテンだ」。閉廷と同時に、原告から強い不満の声が上がった。原告約20人は判決主文が読み上げられた後もしばらく立ち上がることはできなかった。
 原告団長の金城実さん(66)は法廷から出ると「最悪です。これまでの訴訟で一番最悪だ」と、うなるような声を出した。「摩文仁で地獄のふちをさまよい歩いた人が血を吐く思いで証言したのに、裁判官はピクニック気分で現場検証したのか。誇りもないのか」と声を荒らげた。
 原告副団長の名護良健さんは「がっかりした」と唇をかみしめた。「今回の判決で右傾化がさらに進むのでは。裁判官が南部戦跡まで行ったことが何にも判決に取り入れられていない。遺族としても割り切れない」、沖縄戦を体験した原告団の1人で沖縄キリスト教短期大学元学長の大城実さんも「何のために現場検証したのか」と無念そうに語った。
 南部戦跡で裁判官に証言した瑞慶覧長方さん(72)は「現場まで来てくれた裁判官に人間として感謝し、期待していたので、裏切られた気持ち。何のために現場まで行ったのか」と泣きながら悔しさをあらわにした。
 「無念、残念。何のために現場検証までしたんでしょうね」。原告の1人、中村文子さん(91)も流れる涙をぬぐった。「最悪の判決だった。でも、きょうから新たな闘いが始まる」と気を引き締め直した。

◇「極めて妥当」評価/参拝推進派
 沖縄靖国訴訟の地裁判決を受け、県遺族会など参拝を推進する人たちは「信じてきたことが認められた」「正しい判断だ」と歓迎した。
 県遺族会長の座喜味和則さん(77)は、波上宮での事後集会で「全面勝利。当然と言える結論だが、信じてきたことが認められ、ほっとしている」と表情をゆるませ、「最も心配していた憲法判断についても、踏み込まなかったと聞き、本当に良かった」と話した。
 元特攻隊員で、国旗国歌推進沖縄県民会議の恵忠久会長(78)は「正しい判断に敬意を表する。沖縄戦での多大な被害は残念で、償いは当然と思うが、原告の訴えはヤマトに対する被害の歴史観を前提とし、賠償請求は倒錯した考え。むしろ後世の総理大臣が慰霊の誠をささげるよう要求すべきだ」と語った。
 靖国神社は「極めて妥当な判決であると考えている。靖国神社に対する適正なる歴史認識がより広く醸成されることを念願する」とコメントした。

<ニュース用語>靖国神社
 明治維新直後の1869年に創建され、1879年に東京招魂(しょうこん)社から靖国神社へ改称。天皇の戦争のため戦死した軍人軍属らを祭神としてまつり、軍国主義の精神的支柱となった。空襲などで死亡した民間人のほとんどは、まつられていない。戦後の政教分離で宗教法人に。小泉首相は2001年の自民党総裁選で参拝を公約し年一度の参拝を続けきたが、政教分離やA級戦犯合祀(ごうし)をめぐり内外から批判を浴びている。
(琉球新報) - 1月28日14時19分更新

迫る判決、決意新た 原告ら集会気勢上げる - z

2005/02/11 (Fri) 23:04:58

迫る判決、決意新た 原告ら集会気勢上げる


「違憲判決を期待する」との声が相次いだ沖縄靖国訴訟原告団の判決前夜集会=27日夜、那覇市前島の沖縄船員会館
 
 小泉首相の靖国神社参拝は憲法違反として首相と国に損害賠償を求めている沖縄靖国訴訟(金城実原告団長)の判決を前日に控えた27日夜、原告・弁護団らは、那覇市前島の沖縄船員会館で集会を開き「首相参拝を違憲とした福岡地裁以上の判決を期待する」「雪崩を打つように戦前回帰する国にストップを掛けよう」などと気勢を上げた。
 東京、大阪、四国、九州・山口で同種の違憲訴訟を闘っている訴訟団の代表らも参加。「靖国は戦争を賛美する施設。訴訟は反戦平和の問題だ」「沖縄での裁判に意味がある」など激励が相次いだ。
 集会には原告ら30人余が参加。金城原告団団長は「最後までやり通せるのか不安があった。立ち上がりも鈍く、原告の数も少なかった」と2年半前の提訴時を振り返り「われわれは、目いっぱいやってきた。福岡地裁以下の判決ではないだろう」と期待を口にした。
 6歳の時、戦場となった南部をさまよい、訴訟での現場検証の際、大渡海岸で証言した男性(64)は「精いっぱいやってきたので後悔はない」と言い切った。
 弁護団の池宮城紀夫弁護士は「どういう判決になるか期待と不安いろんな思いがある」と指摘し「憲法違反ではないという判決が出たら最高裁まで頑張っていこう」と呼び掛けた。
 集会後は、本土から駆けつけた支援者らと交流した。
(琉球新報) - 1月28日10時51分更新

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